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日頃の行動をメモ。消しゴムで消して作品へと昇華する前の、日々の下書き。
This is my dairy memo. These will be a work after brush up process. .




    2004.AUG

8/1 フジロック 最終日

朝の食事
9:55
テントは張ったし、でレッドの隣りにある広い出店スペース通称OASISで食事中。今回は5人でのフジロック参戦なわけですが、そのうちの一人、センのギタリスト山崎氏です。音楽博士と言ってもよし(笑)
見えないですが、前にはテーブルがあって豊富な(?)食事があり、まわりには他の4人が居ます。

体力もかなりキているので、露天のトマトを買ったりとかコーンスープが身にしみるとか、サバイバルな日常と化しています。なにせ、雨が降れば誰もがさささっとカッパを着、天気の変動に当たり前のように行動するフェスティバラーの未来は明るい。(笑)

さて、早いものでもう最終日ですが、もう何ヶ月も居たかのような感覚に囚われつつ、まだ全てが動く前のゆるーい朝を味わっております。



惑星
10:14
レッド一発目。
いわゆる、ROVOとかOOIOOとかあのヘンさが好きな人にはオススメらしいので見てみるが、なんか弱い、という感じで、見てられん。女性ドラマーでとにかく叫ぶのが印象的。
ススメたセンのベーシストも、こんなんじゃなかった、と一言。そうなのか。

THE SOUND TRACK OF OUR LIVES
10:36
グリーン一発目。スタートまで待っているところ。

名は体を表すとはよく言ったもので、普通のロック。ホワイトへ向かう。

あぶらだこ
11:06
ホワイト着。
だいぶ変拍子などへの適応力がついて来たので、以前さっぱりつかめずでもビックリしたあぶらだこ、を体感してみることに。

エロさがない変拍子、という感じ。カサカサなのだ。狂った構成のみがあるような。わかるがざわざわしなかったので、移動することに。頂上の方より前に挿めそうなので、一旦レッドのバンドを一つはさむことに。ちょっと強行軍だが。

STELLASTARR*
11:57
レッド。
ギターがおらず、ベース、ドラム、キーボード、フォン、という変わった構成。


MELTONE
12:07
ヘブン一発目。頑張って10分で移動(すげー)

ROVOのミニ版?てなとこ。


ZANZO
12:00?
オレンジ一発目。
元気な新しさ!


グリーンへの道ダイジェスト
アバロンを抜けたところから。
ホワイトが見える

12:16
  グリーンのゲートが...

12:21
  グリーンへの坂道

12:22
 

12:24 着いた!
THE BLACK KEYS
12:36
レッド着。ドラム+ギターというバンド。いきおいはあるが普通のロック。 しばらく見て、また山登りへ。


ホワイトへのダイジェスト

グリーン後方メイン通路

12:47
  抜けたところの坂

12:49
  ホワイトへのゲート

12:50
  橋。ホワイトの入り口

12:55


入り口右、涼める川。泳ぐバカもいて楽しい

12:55
  入り口右、ヘブンへの近道

12:55

SOUTH
12:57
で、ホワイト着。
イギリスッ!という感じの服を来た元気なパフォームと演奏。Mr.ビーンズを思い出した(笑)


オレンジへのボードウオーク
13:06
ホワイト入り口横から、ボードウオークと呼ばれる林道を通ってオレンジへ。人が一杯だとなかなか進まないが山越えるよりはるかに早い。
K-106
13:09
若手のファンクバンド。勢いがあってノリもよくしばし踊る。

最後まで見たかったが隣りのハナレグミが気になっていたので惜しいが撤退。

ハナレグミ
13:37
ヘブン。歌詞と風景が良く見える歌で心地よい。いいなあ。

ミュージシャンは歌いまわしとか歌詞の言葉使いが他と区別できるのが必須だなあと感じる。



アヴァロンダイジェスト

ヘブンの出口。夜は頭上の反射板で
地面がキラキラして幻想的になる

14:11
  アヴァロンの中央、出店。
右裏にステージがある。

14:14
  アヴァロン出口。
先の坂下にホワイトが。

14:14


MUM
14:17
ホワイト着。
いろいろな民族っぽい楽器を駆使した土着っぽいバンド。
アイルランドとかの民謡バンドかな、と思っていたら、実はそうとうカルトなバンドだったらしい。 そうだったのか〜。


サンボマスター
15:03
レッド着。
実はジャズとか好き、というポストイースタンユースといった勢いのサンボマスター。

冒頭のボーカル氏の前口上がむちゃくちゃカッコよく、鳥肌が立ったが、演奏は音楽という形式がむしろ枷になってしまい、勢いが抑えられている印象。というか、このヒト、しゃべりだけでライブやった方が勢いがあるんでないか?

Praxis featuring Bill Laswell
15:46
ホワイト。
ドラムが変拍子ドラマー、RUINSの吉田達也で、ギターにケンタッキーハットかぶったロボットギタリスト氏を迎えてのバンド。 あまりピンと来ず。


早川義夫・佐久間正英
16:04
ヘブン着。
以前施設で呼ぼうとしてグランドピアノがなくて断念した早川氏。
私の欲しいエネルギーが見えず、撤退。ゴメンなさい。


DUORCA
16:11
ボードウオークの途中に小ステージが設けられていてときどきおそらくアマチュア?の演奏があるのだが、意外によかった。戻ってアドレスを聞いたりしたり。


N.R.B.Q
16:11
結構普通なバンドかな、と思っていたら、UAバックレベルの即興刺激演奏をしてピクピクした。私はそんなんばっかでいいんですが(笑)

!!!
16:54
珍しく、フジロックで事前に知っている数少ないバンドで、わざわざ海外から取り寄せないとCDが手に入らなかったのだが、どうも最近注目されている存在になったらしい。
奇妙な音使いで、人力テクノ的な構造なのだが、CDでは曲の区別がつかなかったが、ライブでもそうだった(笑)。ここを克服して欲しいなあ。最後まで見て、レッドに向かう。


KAENE
18:27
レッド着。普通のポップス。

デジカメの電池が切れてしばらく撮影ができなくなる。うくー。

The White Stripes
19:20
モリッシーが直前キャンセルのため、事実上グリーンのトリとなったホワイトストライプス。 これもミシェルゴンドリーのプロモに収録されていたことで知っているバンド。

白と赤で統一された素晴らしいステージデザインで、撮影できないのが悔やまれた。キレイ。

演奏は私が欲しいノリがないので、さっぱり。一緒に行ったギタリストたちはカッコよかった、と言っていたのでそうなんだろう。おそらくカッコよさがわかるにはギターを修得しないとダメなんだろうなあ、と思ったり。ステージ前にいたが、途中で苦労して撤退。

ZAZEN BOYS
19:36
着いたら最後の曲。ヒップホップ系の海外のバンドかと思って聞いていたがどうも日本語。この世のことを何も知らず〜。ヒップホップ調なのだがなぜか惹かれてステージ前まで進む。

最後の挨拶で、NUMBER GIRLの向井氏が解散後、次に作ったバンドだと気付く。これはいい。最初っからみたかったなあ。

moe.
19:50
ヘブン。
R&B + シンセ?


GRAHAM COXON
20:30?
ホワイト。記憶にない。



morrissey
21:30?
グリーンのトリがキャンセル、ということで、誰が出るか告知されずに時間になる。

フジロック主催者、smashの日高代表が「もうしわけない」と挨拶し、これはどう受け取られるかわからないが、と前置きしたのちに、「じゃあ、モリッシーどうぞ!」と開始。

もちろん、私はモリッシー自体を知らないので一瞬実は来てたのではないか!?と思って目を凝らししばし見てた。仲間の話しによると、実はコピーバンド!で、これはちょっと、、、という反応。結構体調が悪くなったので一旦宿に戻ることにして駐車場を抜けていると「終わり悪ければすべて悪しだよ!ふざけんな」とカンカンに怒りながら帰るヒトを見かけた。

なんでもそうだが、期待させてガッカリさせるのはよろしくない。これはゲームに限らずなんでもそう。おそらく最初っからコピーバンドだ、とアナウンスしていればコピーでも意外にいいじゃん、となるのだが。。。。

このモリッシーキャンセル、というのは、おそらく人間関係でやってきた日高氏にとってかなりの痛手だったように思う。単なるキャンセルではない。人間関係としてどうして突然?ととまどう、そんな感じを受けた。



渋さ知らズオーケストラ
23:00?
宿で仮眠したら元気になったので、戻ったら渋さが始まっていた。
昨年散々待って結局撤退せざるを得なかったコノヤロ感と、もう始まってしまって置いてけぼりな気分がごっちゃになって、遠目に見ていたが、ジュースを買いにOASISに行き、ちょっとステージ脇に様子を見に行ったら最後、踊る人たちの中でなんか一緒に踊り始めてしまい、結局ステージ前まで行って最後まで踊ってしまった。いやーよかった!

なるほど、結局ヒトというのはやる気とかそういうのより、雰囲気で気分が変わる動物なんだな、と実感。集まるとわさわさ、そんなもん。
なので、やる気がないときは、活発な場所に身を投じればいい、というのがわかる。地の利ってヤツだ。


フジロックはまだ深夜のステージがあるが、事実上終演で、グリーン前では例年どおり惜しむ人たちがかなり大勢で大騒ぎしている。

来年はモリッシーの件があったから微妙なとこだが、前々から日高氏が言っているように、参加バンドを公表せずに前売りをして信を問うて欲しいところだ。私らは喜んで買うッ!



8/2 帰還

空けて朝。宿の前。
昨年は、ラストのステージが終わったらそのまま車で帰路についてたが、キッツイということで今年は次の日も休みを取って、ゆっくり帰るという方針、いやーゆるーい朝、いいですよ。とにかくフジロック三昧な1週間で皆満足だが、私はこのあとコミケなどが控えている。






8/4 マンガ描き

日課のスタジオ練のあと、モスにてマンガ描き。

なかなかペン入れする気にならなかったが(ケモノ感情)コミケに間に合わないのでやってしまう(ニンゲン理論)。そういう意味では締め切りがあるから創作ってできるのかもしれない。特に大人になった場合。




8/6 スタジオ

夜分の個人練。

曲ごとに根本的なノリが違うことがわかった以上、個別のループ練が必要で、2時間みっちりさらう。
1リフを延々サンプラでループさせ、それに合わせて叩く。で、いい感じに思えたら、それを録音し、客観的に聞く。ここで叩いているときと同じ印象ならOK、ダメならば違うポイント(スネアが後ろ、モタモタしている、音色が混じってない、等々)を、「修正できるかもしれない方向」に叩き方を変え、トライ。
大事なのは叩いているとき違和感があっても結果が望む方向になっている状態を取る、ということだ。つまりニンゲン感覚が満足していなくてもケモノが修得できればいい。できるまで、これを全曲の全リフに対して行う。ヘトヘト。




8/7 サマーソニック04



知り合いのミュージシャンが出演するというのと、タダなので、一度視察しようと思っていたサマーソニックへ。

今年初めて浜辺にビーチステージが設置され、こちらがタダ。遠くのスタジアムからはなにやら轟音がかすかに聞こえてくる。
潮風がここちよく、ビール飲んだりで休日をゆったり過ごす。フジロックもそうだが、ネットとか日常とか物理的に隔離されないと休むことができないので、休日気分で一日楽しむ。

出演後久々に挨拶したり。後日談だが「ボクもそうとう変わっていると思うが、変わっているというのは彼みたいな人(私のこと)のことを言うんだなあ」としみじみ語ったらしい。自分では一般化しているつもりだが、今朝の格闘老人の練習後でペダルを持ち歩いていたのも一因らしい。ただ、一般化しないことも創作体力( 新しいトライへの反対空気への耐性 )をつける意味では必要なことなので悪い気はしない(笑)


8/11-12 映像製作

以前動物園で撮影したドール(犬科)の映像を加工。M氏の音楽に合うイメージがあって、それは超スローモー映像。もちろん元の画像はdvでノーマルなので無理。それをスローモーションに見えるように加工する。アイディアがあってネットでツールを探したりあれこれやり、目処が立ったので加工するが、2時間で1分くらいしか生成できず、夜通しまわすことに。

もはや時間がないので四の五の言えず、映像製作と平行して自宅の机でペン入れ作業。慣れればこれもオツ。所詮ケモノ感覚なんて気まぐれだ。



8/13 SRC RPG タンス押しルーチン

M氏に映像を見せると好評。イメージどおりだという。この調子で今後進めることに。彼が具体的に提案する映像はまず撮影できないので、とりあえず著作権は考えず作ることから、となる。


産廃RPGの、タンスを運び出すルーチンの検証。

引っ張る、というのがアルゴリズム上簡単だが、やはり、後ろに回り込んで押す!というイメージがやりたい。闇雲に押すだろうから、壁にぶつかったら方向変えてまた押して・・・というコミカルな面白さが出るような気がする(アリとかの動作が近い)

なので、タンスのキャラを発見したら後ろに回りこんで、というアルゴリズムにすることにした。
ただ、ここで問題になるのが「そもそも後ろってどこ?」という点や「どこからどこまでがタンス?」という点。
通常タンスは複数キャラで作成するので、キャラ自体に全体の形情報を含める手もあるが、よりイレギュラーな動作を生むためには、アルゴリズム自身が全体の形を知らない方が、こちらが想像しない面白い動きとか面白さが出る( これが面白さ生成の方法論の一つ )。結局、タンスの周囲を歩くルーチンを作成し、最初にぶつかったときの方向と反対方向にタンスキャラが在る状態になったらそこを後ろと判定することにした。

ちなみに、検証に使っているFAX原稿用紙はまもクエ時代から使っているもの( なくならないなあ )。

ルーチンを試作しあれこれ模索するうち、結局朝に(笑)

朝日がまぶしい。




8/14 わさわさ(コミケ前日)

タンス押しルーチンのアルゴリズム。

周囲を調べるアルゴリズムは、昔FM-7で作っていた可変戦艦ゲーム?のときに断念した経験がある( 製作は諦めてはいない )が、今回はそのときほど難航はしていないが苦戦はする。

タンス内部に仮想ポインタを置く方法が意味ないので中止、人の進行方向に回転動機( そっちに曲がりたいんだけど、障害物があるのでこっちに曲がるけどスキをみてそっちに行くよ、みたいな )をつける方法に変更。

マンガはラストスパート。

このまま徹夜コースの模様。いつもながらキッツイ。



8/15 コミケ当日

わずかに仮眠し、原稿を印刷、ギリギリで会場に向かう。
MSXはギリギリまでなんとかならないかと思っていたが、やはりダメだった。

合作雑誌も もう3回目なのだが、あいかわらず会場で製本(笑)。仮に作ったサブルーチンがいつのまにか汎用で使われていた!みたいな状態。

自分のブースではやはりいつものごとくMSXのソフトを売るわけだが、前回からPCで動画デモをやると新規に購入してくれる人がまた増えてきた。また不思議なのは、人目を引くソフトと引かないソフトがある、ということだ。

人目を引く引かない、というのは自分の努力とは関係ない場所にある現象でもある。もちろん、努力で効果を増やすことはできるが、人目を引かないものは、引かない原因があるということを痛感せざるを得ない。しかし、その人目を引かないソフトのデモを、遠くから眺めていただいて気に入って買ってくれた人がいて、これはそうとう嬉しかった。もう今日は売れなくていいや、くらい思ったり(笑)

デモをしていたソフトはぱかぱか売れて完売になってしまった。またFM-7テープ版も前回同様売れる・・・!不思議だ。

今回も、わざわざ来てくださった方々が「新作ないんですか」と。毎回、申し訳ない限り。ただ、次は出せそうな感じだ。目処が立ったしね。


コミケ後、格闘老人の練習、さらに家族食事会。

帰宅後、妹のダンナでイタリアでCM編集の仕事をしているルーカに、映像編集についてレクチャーを受ける。来年あたり彼の仕事場にオジャマして編集作業を見せてもらい、ケモノモチベーションを得る必要がある。G5 dual買えって(笑)



8/19 秋葉案内

妹曰くオタクなルーカは秋葉で探しているものがあるらしく、案内することに。見た目はよくゲイに付きまとわれるくらいハンサムなのに(笑)
で、
同時に編集機材に必要な機材を見て回りスペックを聞いたり。どちらにせよ、windowsの方が安価であるとのこと。でもなーやっぱ「やれそう!」と思える気分が大事なので、彼の使っているものでやりたいところ。しかし高い。まだ編集の快感を取得していないのでまだ買うわけにはいかないのだ。快感がわかれば投資額が決められるのだが・・・。やはりイタリア行きか?



8/20 結婚式の伴奏

弟が結婚することになったので、かなり前から式でピアノを弾いてくれないかといわれていた。まあ、バックトラックを会場で流してピアノをアドリブで弾けばいいかな、と思っていたが、会場(青山のレストラン)の下見に行って、念のためPAからレコしたベースとかドラム音源を鳴らしたらまるで生ピアノとなじまない!

あわててその足で地元スタジオに戻り、レコ中止、ピアノの練習に徹することにした。結局ハラをくくらないとダメらしい。

作った結婚行進曲(mp3)

ピアノ歴はドラムより長いが、人前で弾いたことがない。困ったが練習しかない。

ベタな結婚式曲はキライで逃げ回っていたが、年配の人たちに自分のオリジナル曲を弾いてもまったく意味ないので、しぶしぶベタな曲をあれこれいじり、納得いくアレンジになんとか仕上がる。やればできんじゃんか。



8/21 結婚式当日

式当日。

散々練習したが、会場のピアノは触ったことがないので、開場前に、消音して1時間くらい黙々と練習し感覚をつなげる作業。何事もそうだが、本番は練習100%でも40%できればよい方なものだ。よって安心できない。また困ったことに、いわゆる有志の出し物ではなく、新婦の父との入場とかの伴奏なのだよね!!

結局本番はかなりボロボロで汗だくになる。
一度間違えると、その間違え方のラインができてしまい、次のトライもそのラインに引き込まれるのだ。ライブで言えば、一旦裏に聞こえてしまうと表に直せないようなものだ。

今回は最初の式と、ラストのキャンドルのときの伴奏と2曲作曲したのだが、2曲目は私が弾いていることが気付かれなかったくらい自然だったらしいのでこちらは成功。しかしつくづく場数だなあと痛感。ドラムだったらなんの心配もいらないんだが、考えればドラムも当初はライブで鬼のように間違えて恥かいていたんだから当然なのかも。



8/22 巛m(セン・マイナー)ライブ

練習しないで、毎月即興をやっているセンだが、今回はベースの成毛っちが彼のライブで居ないので、ギター+ドラムだけのライブ。

今回のテーマは「怪獣」。このバンドは即興演奏である分、その即興がいわゆるレールの上での即興であることを否定するコンセプトを持っているので、レールの代わりに演奏の仕方(絡み方、関係性)に枠組みを設けているのだが、今回は前回の暴力、つまりリズムレスにさらに対決要素を加え「怪獣」となった。

結果的には冒頭の5分ほど、お互いの演奏で殴り合って(そういう奏法)いたら、二人ともバテてしまい、後半なんとも元気のない演奏になっていたらしい。映像を見ても勢いがやはり最初だけ。

今回のリズムレスアプローチでわかったことは、結局リズムがない、ということは非常にくたびれる、ということ。人間の体が心臓のリズムで動いているように、それに沿わない運動はエネルギーを消費する、ということ。なのでライブ後、二人とも「ジムに通わないと・・・」ととんちんかんなことを思っていたことが後日発覚。



8/27 仕事徹夜ブレスト

仕事が始まったのはよいのだが、いきなり1週間後に仕様決定するとのスケジュールを聞く。ムチャ!(笑)

最近のアプリ製作で大変なのは、面白さが未検証のとき、その模索がプロジェクトの必要期間に算定されないことだ。
昔であればプログラマは雑誌に投稿したりする経験を経て一本ゲームを構築する経験を経ていた。つまり、面白さを模索するための学習過程が社会的に存在していたのだが、昨今の次世代ゲーム機競争による多人数製作形態になるに従って、プログラマは仕様どおりに作る、という分業になった。もちろん、面白さ構築経験のあるプログラマが居る間はよいのだが、職業として専門学校で学んでくる人材が増えるに従って、面白さを模索し構築する部分が空洞化してきている。つまり、プログラムするだけでなく面白さも付け加えてくれてくれるようなプログラマがいなくなってきているのだ。アニメ業界みたい(笑)

今回は文章を解析できるエンジンを使って、納得のいく出力が出るプロトタイプを作る仕事だったのだが、明らかにその「納得のいく出力を出すための方法論」についてはまったくの未検証で、恐ろしいのは、誰もが「とにかくいろいろ試せばできるだろう」と楽観視していたこと。気持ちはわかる(笑)

創作では基本だが、この、面白くするための模索というのはそれなりのノウハウが要る。ただ最も問題なのは「出来るかできないかがわからない」こと。なぜなら絵とか映画のようにシーケンシャルではなく、ユーザー操作に対する快感の提供だからだ。ユーザー意見が絶対なのに、操作の違いで無限に印象が違ってしまう。なので、やれることは、確率の高い方法を選ぶことと、確率が低い方法を避けること。それしかない。

ただ、仕事というのは、よいものが売れるとか、良いものにお金が出る、とは限らない。
お金はお金を出す人が納得して初めてお金が出る。よって、仕様、つまりこれまで決まったことの真意を掘り出す必要がある。

幸いプロジェクトをまとめている人が「ブレストしたい」と夜ウチの事務所に来ることになった。で、夜な夜な一つ一つの仕様についてその成り立ちに至る理由を聞き、是非を判断していき、決定過程がいいかげんなら代替策を話し合った。うたうたのときと一緒。

この過程を経ると、どう考えてもイラナイ仕様( 一見、わからないまま仮に決めた仕様と皆が納得して決めた仕様の区別はつかない )に縛られることがなくなるし、狙いはよいが仕様がダメな場合はよい結果に導ける。ちなみに縛られるものが多くなると、googleの条件を増やすようなもので、指数的にできることが減っていく。不要な条件は削るに限るのだ。

最初はダメかな、と思っていたが、話しているうちにいろいろ解決策が見え、イケそうな感じがしてくる( これが大事 )。

結局話していたら、白々夜が明けてきた。前のプロジェクトでもそうだったが、奇跡は夜起こるのだ。

まだ解決策が見えてない点が多いので、日曜日にも会って話すことになる。何せ来週には仕様を固めなくてはいけないから時間がないのだ。