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ただただ吐き出される情報の中に混じっているヤバいセンス。
感じ取り、習得しよう。





Flyer TV<月〜金曜日 深夜1時00分 フジテレビ>放送終了
往年の「ウゴウゴルーガ」を思わせる毎日深夜に10分間やってるカルト番組です。

月曜から金曜まで深夜1時から(東京)やっています。冒頭にはウゴウゴのようにバーチャルキャラとアンジー(女優らしい)の対話があり、その後小さなコーナーに移行するところなど、完全にノリはウゴウゴです。バーチャルキャラも曜日ごとに異なり、左写真では月曜日の風景で「ブルー」です。ちなみに火曜日はブタ風船(右)。

この番組で特筆すべきは月曜日の「BOND−TV」でしょう。音楽の切り張りという文化は既に「マッドテープ」というものが開拓、これからREMIXという流れになったと思っているのですが、このボンドTVは映像をもRIMIXしてしまおうというものです。つまり、映像を切り張りして元の映像とはまったく関係無い世界が組み立てられています。
現存する「お笑い」はバンドに飽きたグルーピーが押し寄せたことで質が低下、舞台に現われたら「キャー」の世界で、ネタで勝負できない世界となってますが、このボンドは「なにか解らないがにじみ出る面白さ」があります。「お笑い」とはこうであって欲しい。
ちなみに、この映像の切り張り自体初めて見たのは97年の東京ゲームショウ(春)のワープブースで、ダンスする人の映像を全く同じ概念でリミックスしていました。もっともアート寄りでしたが。



Lain<毎週月曜日 深夜1時15分 東京12チャンネル>放送終了
エヴァンゲリオン系退廃日常アニメ

日常的に幻覚を見る、半分おかしい女子中学生の話。 「一見かわいいが狂っている少女」というモチーフは大槻ケンヂ、山田玲司などで確立されたので珍しくはないが、このアニメでは人間関係、家族関係も破綻していて実に退廃的なアニメとなっている(これが普通なのか?)。特筆すべきはそこではなく、世界観と、テーマ、作り込みです。

個人用コンピューター(ナビと呼ばれている)を個人が持ち、ナビと対話できる世界が展開され、インターネットの世界が進んだらこうなるだろうという感覚。それから、かつてはポケベルに、現在は携帯、挙げ句にインターネットの世界にまで突きつけられている「寂しさの解消」「虚無感」を「ワイアード」というキーワードで展開し、「誰もが連帯している」とはいわず「繋がっているから逃げられない」という言い方をしているところはまさに現代のアニメといえるかもしれない。なにせ、BGMがなく、高電線の「ブ〜ン」という音が始終鳴っているのは、テーマ性とはいえ結構ヤバい。

映像的にはCGをふんだんに使用した画面はセンスにあふれている。たかだか、コンピュータの起動画面でもセンスよく文字が踊る。現代版「アキラ」といったところか。話し的には夢も希望もないので,ある意味くたびれている人にはキツいかも知れない。資料として見たほうがよいと思う。

番組が終了して天気予報に移る寸前までアニメを差込み「明日の天気はなにかな?」とやったり、とかくタイアップにされがちなエンディングテーマも世界観にあった曲にしたりなど、最近では珍しく「作品」としてつくられている番組だといえよう。


HEYHEYHEY<月曜日 夜8時 フジテレビ>
ダウンタウンが司会の音楽番組の字幕。

そこらでやっているミュージックステーションのような、ゲストが来てトークがあって、演奏がある、という音楽番組です。

この番組はダウンタウンの適確なトークもよいが、なんといってもテロップ(字幕)の秀逸さだろう。古くは「学校では教えてくれないこと!」で始まった「会話にテロップ作戦方式」であるが、最近ではクソつまらない話しにもテロップを付けるので、ほとんどドリフのおばちゃん笑い状態になっている。
この字幕というものにもセンスが必要なんだな、というのが判るのがこの「ヘイヘイヘイ」なのである。

気持ちのよい会話、面白いトークには必ずリズムが存在する。ある意味音楽と一緒で、文字を出すタイミング、大きさ、位置、速さ、消し方が大事である。特に、字幕が出ると音声より読むほうに気が取られるのでこの字幕の出し方がだらだらしていると折角の会話が台無しになることが多いのだ。ヘイヘイヘイではコトバのタイミングとピッタリにはめられるので読んでいて気持ちいい。ある意味この字幕の出し方は作品的色合いが強く、それゆえにトークコーナーが作品のように感じられるくらいなのだ。





本ぺージは現在放映されているカルトな番組の紹介です。基本的にあまり知られていない番組のよさを紹介し、その存在を広く知らしめようとするものです。また、知られている番組でも、見方を紹介する意図もあります。なお、画面キャプチャは番組の雰囲気が伝わる程度に行っております。画像の流用はしないでください。
なお、記事の作成は私TPM.COによるものです
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